くらしトゥデイ / 窓のリフォーム

内窓を付ける前に確認すること — 既存の窓ガラスが熱割れすることがある

内窓(二重窓)を設置すると、外窓側のガラスが日射で「熱割れ」することがあるとメーカーが案内しています。起きやすい条件と、施工前に確認できること、業者に聞いておきたいことを順にまとめます。

案内先の広告について:このページ自体に商品広告はありません。案内先のページには、楽天アフィリエイト広告を含む場合があります。

熱割れとは何か

熱割れとは、ガラスの中に温度差ができることで生じる「熱応力」によって、ガラスが割れる現象です。窓ガラスは、日射を受ける中央部分と、サッシに隠れて日射が当たりにくい周辺部分とで温度が違ってきます。この温度差が大きくなると、ガラスの内部に引っ張り合う力(熱応力)が生まれ、ガラスの端から割れることがあります。LIXILとYKK APは、網入りガラスは切断された端部の強度が一般の板ガラスより低く、熱割れが起きやすいと説明しています。LIXILYKK AP

なぜ内窓を付けると起きることがあるのか

内窓と外窓の間にできる空間は熱の逃げ場になりにくく、外窓側のガラスに熱がこもりやすくなります。LIXILによれば、外窓が網入りガラス、内窓がLow-Eガラスという組み合わせでは、一般的な複層ガラスと内窓Low-Eの組み合わせより熱割れのリスクが高いとされています。LIXIL取扱説明書(MAL-78Q)LIXIL FAQ

三協アルミも、日射時間が長い場所で、既設窓または内窓にLow-Eガラスを使う組み合わせは、熱割れ・変形・変色のおそれがあると明記しています。三協アルミ資料

起きやすい条件(メーカーが挙げているもの)

・外窓が網入りガラス、または線入りガラス
・外窓または内窓にLow-Eガラスを使っている
・日射が強く、当たる時間が長い場所
・建物や物による部分的な影がガラスにかかる
・カーテンやブラインドがガラスに密着している
・ガラスに家具や座布団が立てかけてある
・窓ガラスにフィルムや紙を貼っている
・冷暖房の風がガラスに直接当たる、または窓と窓の間・室内側に熱がこもる

施工前にできる確認

業者に依頼する前に、自宅の外窓がどのガラスかを見ておくと、話がスムーズになります。網や線が見えるガラスかどうかは目視で分かります。複層ガラスかどうか、Low-Eガラスかどうかは、ガラスの端に刻印や「Low-E」「エコガラス」のマークが入っていることがあるほか、新築・リフォーム時の図面や納品書に記載がある場合もあります。YKK AP製のガラスは右下の刻印で判別できるとしていますが、2005年9月以前の製品は刻印だけでは判別できないとしています。YKK AP

業者に聞いておきたいこと

見積もりや打ち合わせの段階で、外窓のガラス構成(厚さ、網・線入りかどうか、Low-Eの有無)を確認してもらい、上の「起きやすい条件」を含めて熱割れを検討してもらえるかを聞くとよいでしょう。必要であれば、ガラスメーカーによる熱割れ計算を依頼できるかも確認できます。この計算は、ガラスに生じる熱応力と、ガラスが耐えられる許容応力を比較する計算です。日本板硝子

ただし、条件を確認しても、方位・地域・ガラス構成・寸法・ガラス端部の状態・影のでき方など現場ごとの条件によって結果は変わります。ここまでの確認や計算は、リスクを把握するためのものであり、割れないことを約束するものではありません。

よくある誤解

「内窓を付ければ必ず割れる」というのは誤りです。一方で、「施工できると案内された=熱割れは起きない」というのも誤りです。どちらも、メーカーの案内が示している内容とは違います。

また、熱割れが起きる確率を数字で示した公的機関やメーカーの資料は確認できませんでした。熱割れ計算も、通常は確率ではなく、ガラスに生じる熱応力と許容応力の比較として行われるものです。「何パーセントの確率で割れる」といった具体的な数値は、この記事では扱いません。

参考:LIXIL取扱説明書(MAL-78Q)、LIXIL FAQ、LIXIL「窓(サッシ)のガラスが自然に割れた(熱割れ)」、YKK AP FAQ、三協アルミ資料、日本板硝子「熱割れシミュレーション」案内。いずれも各社公式の案内を確認しました(2026年9月確認)。

内窓をつけたら窓の結露は止まった。ではその水分はどこへ行くのか窓の断熱シートの必要本数を計算